大泉の庭

東京都練馬区にある個人邸のお庭を手がけました。

今回はご自宅の新築に伴い、植栽と外構工事をご依頼頂きました。

敷地周囲の境界ブロックやインターフォン、玄関ポーチなどは建築側で行うということでしたので、弊社は駐車場やアプローチ、植栽などを担当致しました。

道路から玄関まであまり奥行きがない敷地でしたので、画一的なものにならないよう、お客様のご要望をお伺いしながら植栽を多く取り入れたり、自然石によるアプローチをお作り致しました。

また、その大きな部分を占める駐車場は、コンクリート洗い出し仕上げにするこで、植物や自然石との調和を図り、お庭全体としての印象がより高いものになるよう心がけました。

駐車場は主に自転車スペースとしてご利用され、ゲストの方が車でご自宅にいらした時にだけ駐車場として使われるということでした。普段は車が停まっていないということから、駐車場の土間が目立つことになります。

それが通常のコンクリート刷毛引き仕上げですと、お庭全体がとても無機質な感じになり、引いては建築の印象もかなり変わってしまいます。周辺に植栽を施すことで、ある程度は中和することができますが、普段車を駐車している場合でも、上記のようなコンクリートの無機質な感じが気になる方や、植栽や建築との調和を優先したいとお考えの方は、洗い出し仕上げをご検討頂くのも良いかと考えております。

また、洗い出し仕上げは刷毛引き仕上げに比べると、車のタイヤ跡や多少の土汚れは気になりませんので、お掃除などのメンテナンスが軽減されたり、滑りにくいというメリットがあります。

洗い出しの濡れた状態。天然の石材のように、濡れた状態も風情があって良いです。

石材は濡れることでまた違った表情を見せてくれます。これもお庭の楽しみのひとつだと思います。

植栽については、シンボルツリーとしてまだ小さめのサイズになりますが、ゲッケイジュを植栽させて頂きました。

ゲッケイジュは葉を乾燥させてお料理のスパイスとして利用できますが、その他にもお客様のご希望もあり、ローズマリーやギンバイカ、タイムなどのハーブ系の植物を多く植栽させて頂きました。ハーブ系の植物は日照が必要になるという条件はありますが、虫が付きにくく比較的メンテナンスの手間もかかりませんので、おすすめの植物です。

このように、単に鑑賞するだけの植栽ではなく、お料理に使える植物を多く取り入れたりすることで、お庭がお客様の暮らしにより身近になると考えております。心理的にもお庭のお手入れに対してそれほど負担を感じることがなくなり、お庭を長くきれいに保つことができます。

今後も、どのようなお庭がお客様の暮らしをより良くするのかということを考え、ご提案していきたいと思っております。