東京・杉並区で行ったDIY GARDEN PROJECTが無事完工致しました。
当初お客様としては、庭としてではなく、コンクリート土間にして駐車スペースとする案もあったようです。
しかし、「日常的に車を使わない」、「カーシェアがある」、「どうしても車が必要になった時に、駐車場を作って車を買えば良い」といったお考えから、庭としての活用をお決めになられたのでした。
とても合理的なお考えですが、なかなか誰でもできることではありません。
よほど敷地が狭くなければ、だいたいの家の前には駐車場があり、例え新築時に車がなくても、駐車場を作ることが殆どです。
「車が必要になるまで、庭として使う(もしかして、ずっと庭のままかもしれない)」
これはなかなか誰でもできることではありません。
お客様にはまだ小さいお子様が2人います。
お子様の健康や教育にとっても、これがどれだけ良い影響を与えるかを考えると、とても素晴らしいご決断だったと改めて思います。
とある研究では、子供の発育にとって良質な遊び場は1位が自宅の敷地内(庭)、2位が家の前の道路という結果があります。
以前、何かの記事で見たドイツの地方都市のまちづくりの話しを思い出しました。
その地域では、住宅に駐車場を作ることを禁止していて、車の所有者は街の端にある公共の立体駐車場に停めなければいけません。
一見、とても不便ですが、公共交通機関を高度に発達させることで、日常生活にはそれほど困らないようです。
また、駐車場がないことで、住宅地には車が進入せず、子供が安心して遊べて、住宅の敷地には広い庭が持てる。緑が多い自然豊かなまちなみや、良質な地域コミュニティが形成され、住宅の資産価値も向上すると言います。
車はとても便利で、私たちにとても楽しい体験をもたらしてくれますが、それを所有することで失ってしまう空間というものがあります。
そして、その空間というのは私たちの日常をとても豊かなものにしてくれるのだと、改めて考えさせられたお仕事でした。
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