東京・世田谷区にある個人邸の植栽を手がけさせて頂きました。
今回は既存のお庭の改修工事になります。
ご両親から住み継がれたご自宅のお庭の外周には、年季が入ったカイヅカイブキが生垣として列植されていました。
強剪定を行ったことで下枝が枯れ込み、美観を損ねていることや、目隠しとしての機能を失って回復の見込みが殆どないこと、既存のお庭全体がお客様の趣向と違うことなどから、カイヅカイブキは全て撤去し、ツツジなどの低木や下草は一部を残し、あとは新しく植物を植栽するというプランになりました。
お客様のご要望として、リビングからたまに見える、通行人の視線を遮るような、目隠しとしての植栽が欲しいというものがありました。
そこで、以前と同じように単調な生垣にするのではなく、目隠しとしての機能を併せ持ちながら、四季を通じて楽しめるような植栽をご提案させて頂きました。
高木には、お客様ご希望のオリーブをはじめ、花も楽しめるフェイジョアやイチゴの木などの果樹と、葉が料理に使えるゲッケイジュを選定。
どの樹木も芽吹きが良く、剪定によって大きさを調整できる樹木なので、目隠しの生け垣としても十分利用できます。
低木には、ブルーベリーの仲間で実が収穫でき、自然樹形や紅葉が美しいナツハゼや、フォッサギラなどの落葉樹のほか、ソルトブッシュやローズマリーなどのハーブ系の常緑樹を植栽しました。
下草は、地植えにしてしまうと、リビングの位置から眺めた場合に、ウッドデッキに隠れて見えにくいため、樹脂製の部材でプランターを作り、ウッドデッキと同じ高さまで上げることで、リビングからでも見やすく、お手入れがし易いようにしてあります。
こちらは、ゼラニウムやラベンダー、タイムやミントなどのハーブ系を中心に植栽しました。株間を広く空けて、そこにお客様が季節の花苗などを植栽する予定です。
次に、既存のウッドデッキと庭の敷地との高低差を解消するため、サイプレスなどのハードウッドでステップを作り、庭土にはウッドチップを敷きました。
そうすることで、リビングからデッキに出て庭に降り易くなり、子供達の遊び場にもなります。また、植物のお手入れや収穫作業も行い易くなったと思います。
*施行前の状態
庭は時と共に変化するものです。
世代が変われば、その使い方も変わります。
もしこれまでの庭が、今の自分たちの暮らしに合わないようであれば、思い切って作り変えてしまうのも選択肢のひとつとしてあると思います。
大事なのは、住まい手の暮らしに寄り添う庭であること。
Shikinowa Designでは、お客様が無理をすることなく、庭のある暮らしを気軽に楽しめることが大切であると考えています。
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